IE技術

IE技術

標準履修時期:2年次前期

【授業の概要】
 IE(インダストリアル・エンジニアリング)は経営システム工学の中核である。本講義では、企業活動におけるIEの役割、「改善のための発想」に重点をおいた仕事の方法の分析、仕事の時間の把握、ライン設計の基礎知識に関して講義する。実例や演習を多く用いて、ビデオなどの視覚的手段を用いて分かりやすく講義する。

【授業要旨】

題     目

内容 ・キーワード

 

IEの歴史

IEの歴史、管理技術の必要性、IEに貢献した人物、アメリカと日本におけるIEの発展

IEの定義と対象領域

改善事例

実際の企業での改善事例、改善案の考案

 

プラントレイアウト

工場レイアウトの事例、レイアウト計画、S.L.P.法、P-Q特性とレイアウトの関係

S.L.P.法の手順、事務所レイアウトの演習、工場・工程・部品箱レイアウトの事例

 

ラインバランシング

ピッチダイアグラム、ラインバランシングの手順とその図解、バランス状態の評価法、

ラインバランシングの手法、レゴ作業の工程設計の演習

 

工程分析:分析編

仕事のレベルと分析チャート、可能変更一覧表、FPC分析、FD分析、SD分析、OPC分析

モデル化、ECRSの原則、分析チャートの関連、工程分析の演習

 

工程分析:改善編

工程改善の演習、改善案の考案

ECRSの原則の適用、3ムの排除、改善のためのヒントの適用、改善成果の比較

 

マンマシン分析

状態変化図とロス率、マンマシン分析、モデルの操作

トースターの問題の演習、モデルの活用、管理問題と改善問題

 

サーブリグ分析

両手作業分析、サーブリグ分析、記号と定義、チェックリスト、動作経済の原則

こま組立作業の改善の演習

 

ものこと分析

仕事の構造の捉え方、製品・素材・残り・手段の「もの」、変化の「こと」

分析手順、「変化」を単純に表現するイメージ、容器供給作業の改善の演習

 

ワークサンプリング

稼動分析の目的と特徴、実施手順、統計的必要サンプル数

絶対精度と相対精度、ランダム観測とシステマティック観測の演習

 

標準時間

標準時間の定義と用途、標準時間の構成、標準時間の設定手順、余裕の種類と定義

レイティングの特徴と手順、レイティングの演習

PTS

PTS法の概要と特徴、PTS法の演習

 

改善のすすめ

実際の企業での改善活動で得た改善のためのキーワードの解説

「みる」の原則、「きく」の原則、前提条件を疑う、研究的態度、働学遊美

【評価方法】 学期末の筆記試験によって評価する。クイズと演習の一部とレポートを加味する。
【教科書】
【参考書】 藤田彰久著「新版:IEの基礎」(建帛社)、川瀬武志著「IE問題の基礎」(日刊工業新聞社)
【履修前の準備】 特になし

授業関連資料
シミュレーション工学