カイゼンマネジメント特論Ⅰ

カイゼンマネジメント特論Ⅰ

標準履修時期:大学院1年次前期

【授業の概要】
世界的競争に勝ち抜くためには、生産現場の改善力を開発・販売へと拡大すること、さらにはマネジメント全体での生産性向上へと広げていく必要がある。そこで、改善をマネジメントするための方法論に関して、改善事例編、改善研究編、改善まとめ編の3部に分けて講義する。理解を深められるように授業にビデオを併用する。

【授業計画】

題     目 内  容  ・  キ  ー  ワ  ー  ド
ロボットと生産の自動化 生産のための要素技術、生産のための情報システム、情報技術革命の衝撃
ロボットの機能と歴史、ロボットの開発物語、生産現場でのロボット導入の見直し
メタル・バイオリンの製作 改善活動のステップアップ、独自金型の製作、鏡面研磨の探究、滑らか形状部品の製作
細部に再現性の実現、組織的・技術的・人間的側面におけるポイント
改善のイーハトーブ 改善の理想郷への取り組み、手作りの工程改善(部品供給台車、多段式作業台)
手作りの工程間物流(自走台車)、在庫管理システム、品質保証システム、工程支援システム
ループリレー生産方式 ライン生産方式、セル生産方式、リレー生産方式、ループリレー(TERA)生産方式
自走台車、部品供給、進捗管理、リレー支援システム、工程編成、スペース効率、作業習熟
オンデマンド生産システム On Demand Production、知的集約型生産システム、リードタイム/フレキシビリティー
ユニーク部品比率、システムインテグレーション作業の実態、販売の波動と生産能力の関係
情報のすすめ データと情報、LICENS、ライン中心型の生産管理システム、情報システムの本質と役割
コンピュータと人間の特徴、情報の民主化、システム・エンジニアとは
マイクロオートメーション マイクロオートメーションのフレームワーク、計量機能の自動化
部品洗浄機能の自動化、梱包作業の自動化、分解の自動化
作業訓練システム ねじ締め訓練システム、作業品質、定量的評価尺度、測定装置の開発、作業特性の向上
訓練項目、訓練目標、評価プロファイル、ビジュアルフィードバック、体験的学習
バーチャル・ファクトリー 試作品レス生産、3D-CAD、網羅的な組立順序の導出、接触関係図、組立位置情報
やりづらさ要因、治工具、効率的なライン編成、PLPシステム
改善における組織的側面 X2物語、組織集団の動機付け、ロジャースの理論、0→1→∞の原則
ライン中心型の原理、ライン中心型への必要条件、ライン長の役割、スタッフの役割
改善のパラダイムシフト 速度マネジメントから加速度マネジメントへ、加速度マネジメントへ必要なパラダイムシフト
改善活動のマネジメント
改善のすすめ 実際の企業での改善活動における改善のためのキーワードの解説
「みる」の原則、「きく」の原則、前提条件を疑う、研究的態度、働学遊美
IE改善マインド 改善の導入順序、問題解決と改善マインド、改善のための発想ツール
モーション・もの・設備・情報マインド、改善の基礎教育、改善サポートの極意

【評価方法】出席と毎回のレポートによって評価する。

【教科書】

【参考書】川瀬武志著「IE問題の基礎」(日刊工業新聞社)、金沢孝・松本俊之著「現場改善志向の生産情報システム」(日刊工業新聞社)

【履修前の準備】特になし

経営システム工学輪講Ⅱ
カイゼンマネジメント特論Ⅱ